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ビクトーザ

先日、糖尿病の講演会に行ってきました。
今回は、インクレチンの注射薬の ビクトーザの話です。
ビクトーザについては、このブログでも以前書いていますが、単独使用の場合に
は低血糖が起こらない、効果がはっきりしている、体重が増えない、食欲がある
程度抑えられる、など長所があるようです。短所としては、注射であり殆どの場
合には自己注射になる、同時に使用出来る糖尿病薬が限られている、まだ歴史の
浅い薬である、コストが少し高い、という印象を持っています。

今回の公演は日本橋にある医療機関の先生によるもので、50人近い患者さんにビ
クトーザを使った報告をまとめて頂いたものです。

今回の講演では

病歴の短い患者さんの方が効果が高い。
体重が減少する患者さんが多い。
血圧、LDLコレステロール、が低下する患者さんが多い。

という印象を得ました。

また、他の経口糖尿病薬からの変更の方法に関しても公演がありました。

・メトホルミン(750)+アマリール(6)⇒ ビクトーザ単剤
・メトホルミン(750)+アクトス(15)⇒ ビクトーザ単剤
・アマリール(6)+ジャヌビア(100)⇒ ビクトーザ+アマリール
        アマーリルは(2)→(1)→(0)→(0.5)と増減
・アマリール(3)+ベイスン(0.4)+アクトス(15)+メトホルミン(750)⇒
 ビクトーザ単剤

などの成功例を教えてもらいました。

意外だったのは、HbA1cが 6.5~7.0の場合でもビクトーザを導入すると、改善するということです。

血糖のコントロールが良くなると、安心してまた食べ始めてしまうケースがあるようです。

効果をまとめると
HbA1cの低下がはっきりしている、
体重が減る、(痩せ薬ではない!!)
食欲が落ちる、
小腹が空かない、腹持ちが良くなる、(胃の動きが抑えられるので腹持ちが良い)

その結果、上記のような効果か現れてくると、本人のモチベーションが高くなる
と考えられています。


また以下のような特徴があるようです。
単独では低血糖がおきない、
発症初期であると、特に効果が高い。
食事に関係無く皮下注射が出来る。


また、以下のような場合には使用開始を前向きに考えているそうです。
DPP-4阻害薬では食後の高血糖が是正不十分なケース。
肥満が気になる、減量したいケース。
理解力の高いケース。
他の糖尿病薬で低血糖が心配な人。
多剤で食後高血糖が是正されない人。

いずれにせよ、いち早く使った方が効果的であるという最期のお話が印象的でし
た。
by kirindoc | 2011-02-13 09:17 | 糖尿病

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